美食大国と言われている中国には美食が多過ぎますが、旅行で海外に訪れた中国人観光客はだから外国の美食が不要なわけではありません。むしろ、旅行先での食事は海外旅行の楽しみのひとつです。
また、検索方法が日本と大分異なります。それは現在中国のユーザーは調べ事をする際、Baiduなどの検索エンジンではなく、信頼できるアプリで検索し情報収集をする傾向にあります。
では、日本を訪れる中国人観光客はどのアプリで情報収集をし、どのような情報を参考にして、利用する飲食店を決めているのでしょうか。
今回は、インバウンド業や飲食業に関わる方の参考になるよう、中国人観光客の【旅前・旅中】の情報収集方法や利用するアプリ/サイトをまとめました。
まずは中国人観光客が【旅マエ・旅ナカ】に飲食店を探す際に利用するアプリを紹介します。
・旅マエ:小紅書(RED)、Bilibili
・旅ナカ:小紅書(RED)、GoogleMap、大衆点評
次からはそれぞれのアプリを見ていきましょう。
①:小紅書(RED)
中国版Instgramと呼ばれている小紅書(RED)は近年旅行の準備に関する検索データが増加傾向にあります。

小紅書(RED)
海外旅行を計画する方は平均で出発の50〜60日前から準備を始めます。その時に主な情報収集手段の一つとして、小紅書(RED)の投稿を徹底的にリサーチを行うようです。また、旅行の直前(1週間前)や旅中にさらに多くの情報を検索する傾向もあります。
実際に小紅書で「东京美食推荐(東京グルメおすすめ)」で検索してみたら、18万件以上の投稿があります。また、投稿を見ると、寿司、焼き鳥、すき焼き、ラーメン、うなぎ丼などの日本を代表するグルメや、コーヒー屋さんやパン屋さんなどの日本人若者の間でも流行っているお店が人気であることが分かります。
②:Bilibili
中国版Youtubeと呼ばれている動画共有サービスです。Z世代を中心に5分〜20分の「中尺動画」がメインで人気があります。

bilibili
Bilibiliには尺がやや長めの動画コンテンツが多いため、中国人のユーザーは旅行先のお店を検索するより、旅行計画期間中に旅行先の全体情報を収集するために利用するケースが比較的多いです。
動画の中で紹介されているお店の中から気になるお店をピックアップして、さらに小紅書などのアプリやサイトでレビューを確認します。
レビュー内容に問題がなさそうであれば旅行で実際に行きたい候補になります。
③:大衆点評
中国版食べログや中国版トリップアドバイザーと言われる総合クチコミサイトです。

大衆点評
中国人の中で最も日常的に利用しています。サイトにはレストランだけではなく、ショッピング、エンタメ、ホテル、サロン、クリニックなどさまざまな業種の店舗が登録されています。また、店舗情報やレビュー以外にも各種割引特典付きチケットなどが多数掲載されているのも人気の理由です。
現在訪日中国人の55%は日本旅行中に大衆点評を利用しているようです。
また、大衆点評で登録しているかつ高評価の日本飲食店は「観光客に優しい」「外国語メニューが充実」などのようなイメージが持たされやすいので、中国人観光客に選ばれやすい傾向があります。
④:GoogleMaps
中国国内ではGoogleが利用できないですが、海外旅行期間中に移動方法などを調べるために、GoogleMapsがよく利用されているようです。

GoogleMaps APP
また、特に食べたいものが決まっていない場合でも、このアイコンを頼りに次々と近隣の店のレビューをチェックすることができます。
ホテルや観光地近くの飲食店をざっくりと探すときに非常に便利なアプリと言えます。
お店を選ぶ時に、日本語の口コミが読めないため、GoogleMaps上の星の数で判断する中国人観光客が多いそうです。
現在はインバウンド初期と違って、日本旅行のスタイルも当初の「爆買い」から「日本ならでは」の体験や日本グルメを求めることに変わってきています。
それで多くの中国人観光客が出発前に念入りに情報収集を行っています。インバウンド集客のため、現在中国で情報収集としてよく利用されているアプリやサイトでの情報発信が重要になってきています。
今回の記事でぜひヒントにされてみてください。