5G(第5世代移動通信システム)は現在利用されている4Gの次の世代にあたる通信システムです。
米国と韓国では2019年4月から、中国では2019年10月末から、日本では2020年春から運用されています。
そして、台湾では2020年6月末から複数の通信事業者によって運用が開始されています。
5Gは台湾でも関心が高いので今回は台湾の5G導入についてまとめさせていただきました。
【目次】
5Gとは?
ご存知の方も多いでしょうが、念のために5Gについて簡単におさらいします。
5Gは「高速・大容量」「低遅延」「多数接続」の3つの特徴を備えた新しい通信システムです。
大容量データを高速で扱えるため動画鑑賞だけでなくリモート医療やインフラなどへの活用も期待されています。
台湾では2019年からリモート医療分野が盛り上がりを見せており、ちょうど良いタイミングでの5G導入となりました。
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台湾では複数の通信事業者が6月末より5Gの運用を開始
6月30日には中華電信(Chunghwa Telecom)が台湾初の5G運用を開始しました。
また、7月1日には台灣大哥大(Taiwan Mobile)が5Gの運用を開始しています。
なお、中華電信の通信設備はEricssonおよびNokiaから、台灣大哥大の通信設備はNokiaから調達しています。
5Gが利用可能なスマートフォン
2020年7月上旬時点で各通信事業者で5Gが利用できるスマートフォンは以下の通りです。
<中華電信>
- LG V60 ThinQ 5G
- Samsung Galaxy S20 5G
- Samsung Galaxy S20+ 5G
- Samsung Galaxy S20 Ultra 5G
- Sony Xperia 1 II
<台灣大哥大>
- Samsung Galaxy S20 5G
- Samsung Galaxy S20+ 5G
- Samsung Galaxy S20 Ultra 5G
- Sony Xperia 1 II
台湾の5Gの月額料金
<中華電信>
- 599台湾ドル(約2,200円) 12GB
- 799台湾ドル(約2,900円) 18GB
- 999台湾ドル(約3,600円) 30GB
- 1,199台湾ドル(約4,400円) 50GB
- 1,399台湾ドル(約5,100円) 100GB
- 1,599台湾ドル(約5,800円) 150GB
- 1,799台湾ドル(約6,600円) 200GB
- 2,699台湾ドル(約9,800円) 500GB
<台灣大哥大>
- 599台湾ドル(約2,200円) 24GB
- 799台湾ドル(約2,900円) 36GB
- 999台湾ドル(約3,600円) 60GB
- 1,199台湾ドル(約4,400円) 100GB
- 1,399台湾ドル(約5,100円) 無制限(電話時間220分)
- 1,599台湾ドル(約5,800円) 無制限(電話時間300分)
- 1,899台湾ドル(約6,900円) 無制限(電話時間400分)
- 2,699台湾ドル(約9,800円) 無制限(電話時間960分)
5G運用開始にあわせた台灣大哥大の新たな取り組み
台灣大哥大は台北文創に最初の5G体験店舗を設立しました。5G体験店舗には、5G使用可能なサムスンやSONYのスマホを展示し、スマートホーム、ゲーム、4kストリーミング、AR、VRなどが体験できるコーナーも準備しています。
また、台灣大哥大は5G運用開始に伴い、ブランドロゴも刷新しました。名前を「Planet Possible」とし、デザインは4G時代の台灣大哥大のロゴを引き継いだものとなります。また、台灣大哥大グループの各事業体のイメージカラーも採用し、台灣大哥大が会社全体で5Gの新時代に突入していくことをイメージしています。
6月30日に開かれた記者会見では、台灣大哥大の総経理である林之晨氏が5Gの応用について紹介しました。台灣大哥大の子会社・momo 富邦媒のスマート自動倉庫、AGV(無人搬送車)、運算能力をもったAMR(人協調型自律移動ロボット)、AOI(自動光学検査)などへの活用について話をしました。他、記者会見では11メートルのLED大テレビにてスマート球場への応用を展示し、5Gの高速インターネットを運用して経営する新莊球場についても紹介しました。