中国・武漢から始まったコロナウイルスが猛威を振るっています。
現在は中国国内だけでなく、日本、韓国、東南アジアを中心に世界中に広がっています。
この記事を執筆している2020年2月1日時点では、台湾でも数名の発症が確認されています。
よって今回は、2月1日時点での台湾の発症例、台湾の対応、関連するニュースをまとめていきます。
【目次】
■2月1日時点での台湾の発症例:10名が確診となっています
2月1日現在、台湾では10名が確診となっています。
そのうち最初の7名は中国大陸に行ったことのある人たち(中国人含む)。
最近の3名は中国大陸に行った記録はなく、台湾内での感染とのことでした。
なお、未だ死者は出ていません。
台湾では春節始めの1月24日ごろから感染者が増えています。
潜伏期を考えると、これから更に増えていくことが予想されます。
■台湾の対応
次に、台湾の対応についてまとめていきます。
メディアに掲載された記事を中心にまとめました。
①台湾、中国への団体旅行停止を2月末まで延長
交通部(交通省)観光局は1月30日、中国全土(香港・マカオを除く)への団体旅行を2月末まで停止すると発表した。
これには、中国を経由してその他の国・地域を訪問するツアーも対象に含まれる。
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②台湾、湖北省からの団体客ゼロに
交通部(交通省)観光局は1月24日、中国からの団体旅行の受け入れを暫時停止するよう旅行会社に通知し、すでに訪台中の湖北省の団体を早急に出境させるよう調整を行った。台湾から中国(マカオ・香港を除く)への団体旅行についても、1月25日午前0時から1月31日まで控えるよう指示した。
同局によると、武漢のツアー客は1月26日に、湖北省のその他の都市からのツアー客は1月27日に全員中国に戻った。
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③マスク着用「すべての人に必要なわけではない」=対策本部が呼び掛け/台湾
中央感染症指揮センターは1月31日午後の記者会見で、「健康な人はマスクを一律に着用する必要はない」と改めて説明。
その上で、慢性疾患がある人や受診や付き添い、見舞いなどで医療機関を訪れる必要がある人が優先的に購入できるようにしてほしいと呼び掛けた。
生産面では、国内のメーカー10社に24時間態勢での稼働を要請。経済部(経済省)によれば、1日最大420万枚まで生産可能になった。
供給に関しては、31日から国内で生産された全ての医療用マスクを買い上げ、一般用に260万枚、医療・公務・備蓄用に約140万枚を毎日割り当てる。
販売場所はコンビニエンスストアやドラッグストア、薬局、医療用品販売ルートなどに限定し、購入可能枚数も1人1度につき3枚までに制限した。価格は1枚8台湾元(約29円)で、2月1日から1枚6元(約22円)に引き下げる。現時点では同15日まで措置を続ける予定だとしている。
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④台湾鉄道、感染防止策を強化 深刻化すればマスク着用義務化へ
台湾鉄路管理局(台鉄)は1月31日、新型コロナウイルスによる肺炎の感染防止策を強化すると発表した。
アナウンスや電光掲示板での衛生指導を強化するほか、駅にマスクや消毒液、体温計を設置し、車内全体の徹底消毒を月4回行うとしている。今後、感染状況が深刻化すれば、政府の措置に合わせ、乗客のマスク着用を義務化する方針も示した。指導に従わなかった場合、乗車を拒否することもあるという。
列車内で乗客が触れやすい部品や床、手すり、窓、トイレなどは漂白剤希釈液で毎日消毒する。駅構内の設備の消毒は乗車券売り場やプラットホームの椅子、エスカレーター、階段の手すり、トイレ、タッチ式設備などを重点的に、毎日1回以上実施するとしている。
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⑤台湾政府、マスクの輸出を1カ月間規制「台湾にマスクを残せ」―米華字メディア
台湾行政院が1月23日に部門横断会議を開催し、蘇貞昌(スー・ジェンチャン)行政院長が「マスクを台湾にとどめる」よう要求したのを受け、台湾財政部が同日夜に「1月24日から2月23日までの1カ月間、N95マスクおよびそのほか紡績材料製マスク」の輸出規制を実施するという緊急通知を発表したと伝えた。
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■コロナウイルス関連ニュース
・EU「台湾を加えるべき」 新型肺炎のWHO緊急委に台湾招かれず
世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスによる肺炎に関して開いた緊急委員会に台湾の専門家を招かなかった問題で、欧州連合(EU)欧州対外行動庁は30日、感染が拡大している現況において、「台湾は加えられるべき」と表明した。外交部(外務省)は31日、報道資料で「歓迎と感謝を表明する」と謝意を示した。
台湾のWHO参加を巡っては、これまでに日本や米国、カナダなどの政府が台湾への支持を表明している。
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■最後に
中国への団体旅行停止、中国からの団体旅行受け入れ停止、マスク供給量のコントロール、公共の場でのルール厳格化、マスク輸出禁止など、台湾は対応が徹底しています。
また、現在、台湾で外を歩いている人の9割はマスクをしっかり着用しており、一人一人が危機感をもっていることが分かります。
台湾は中国大陸と地理的に近く、経済的にも結びつきが強いため、他のどの国よりも警戒心があるのかもしれません。