【台湾の富豪ランキング】台湾経済をリードするビジネスリーダーたち

コラム 台湾

郭台銘

台湾はアジアにおける最も重要な経済大国の1つです。

その中でも台湾には多数の富豪が存在しており、彼らは台湾経済に大きな影響を与えています。

それでは、台湾には果たしてどのような富豪が存在するのでしょうか?

今回は台湾の富豪ランキング上位10名を紹介します。

 

台湾の富豪ランキング(上位10名)

早速台湾の富豪トップ10を紹介していきます。

これは2023年4月時点での総資産額を元にしたランキングであり、このランキングは時期によって随時入れ替わります。

 

1位:林書鴻(総資産額:約78億米ドル)

林書鴻

林書鴻

林書鴻(1928年8月—)は、台湾長春グループの共同創業者の一人です。

1949年、林書鴻は廖銘昆と鄭信義と共に台湾初のプラスチック工場である長春人造樹脂工場を設立しました。1950年代には各種規格の電気木粉、尿素樹脂成型材料、接着剤を開発・生産し、その後数年で合板産業が国際市場において急速に成長しました。

 

2位:張聡淵(総資産額:約78億米ドル)

張聡淵

張聡淵

張聡淵 (1948年—)は、宏福実業(宏福グループ)の創業者です。

1948年台南市後壁区に生まれ、雲林県斗六市の靴のOEM工場で働いていました。1990年代以降、生産の重心を中国大陸に移し、広東省中山市にグループ本部を設立しました。やがて、ビトナム、ミャンマー、ドミニカ共和国などに事業を拡大します。ドミニカ共和国では3500万ドル(約100億台湾ドル)を投資し、同国のフェルナンデス大統領と会見も行いました。宏福は世界第2位の靴メーカーであり、ヴァンズ、コンバースなどのブランドのOEMを長期間請け負っており、売り上げは1500億ドルを超え、年間生産量は1.6億足以上となっています。

 

3位:郭台銘(総資産額:約72億米ドル)

郭台銘

郭台銘

郭台銘(1950年10月—)は、鴻海科技(フォックスコン)・鴻海精密工業の創業者です。

1949年に山西省から台湾に移民した両親の長男として1950年に板橋区 (新北市)で生まれました。

台北市にある中国海事専科学校(今の台北海洋技術学院)の航運管理科を卒業し、兵役を終えた後、復興航運に入社しますが、1年間働いた後に起業します。1974年、24歳の頃に投資資本額30万台湾元を集めて「鴻海プラスチック企業有限公司」を設立し、プラスチック製品の製造・加工を始めました。

1988年に改革開放を推し進める中華人民共和国に進出して深圳で最初の製造拠点を設け、世界最大の電子機器受託生産(EMS)企業に育て上げ、郭は台湾の富豪となりました。

 

4位:蔡衍明(総資産額:約59億米ドル)

蔡衍明

蔡衍明

蔡衍明(1957年1月—)は、旺旺グループの創業者です。

蔡衍明はもともと友人と食品会社を経営していましたが、紆余曲折あり1979年に自社ブランドの「旺仔」を立ち上げます。のちに日本の米菓大手岩塚製菓に製造代行を依頼し、せんべいの技術のライセンスを取得します。

1992年、蔡衍明は中国本土での事業展開を開始し、一時は売上の90%が中国市場となりました。さらには台湾の大手マスコミ企業「中視」「中天」「中國時報」「工商時報」などを買収し、香港のテレビ局「亞洲電視」の大株主にもなりました。しかし、のちに台湾では中国寄りの報道姿勢が批判されることになります。

 

5位:陳泰銘(総資産額:約55億米ドル)

陳泰銘(1956年9月—)は、国巨グループの創業者です。

陳泰銘は台南市で生まれであり、国立成功大学を卒業しています。

1977年に国巨を設立し現在は抵抗器および関連製品を製造販売する大手電子部品メーカーとして知られています。

 

6位:林百里(総資産額:約52億米ドル)

林百里

林百里

林百里(1949年4月—)は、広達グループの創業者です。

上海生まれ。国共内戦のため親とともに香港に逃れ、のちに香港の大学に落ちて台湾大学に進学しました。

1988年に梁次震らとともに広達コンピュータを創業し、現在ではパソコン受託生産で世界最大の企業の一つへと成長を遂げました。

ノートパソコンでは、DELL、HP、APPLE、ソニー、東芝、富士通、シャープなどの受託生産をしています。

 

7位:辜仲立(総資産額:約46億米ドル)

辜仲立(1967年5月—)は、中租迪和股份有限公司の創業者です。

中租は中小企業向けのリース及び融資事業を手がけており、台湾ではもっとも歴史のあるリース会社です。

中国や東南アジアにも拠点を持ち、台湾国内だけではなくグローバルに事業を展開しています。

 

8位:尹衍樑(総資産額:約45億米ドル)

尹衍樑

尹衍樑

尹衍樑(1950年8月—)は、潤泰企業グループの総裁です。

潤泰企業は尹衍樑の父親が1943年に中国大陸で創業した企業であり、当時は紡績業(布やデニムなど)で成功をおさめていました。

1945年には国共内戦とともに台湾にわたり、紡織業だけでなく、建築、金融保険、流通、医療サービス、教育など経営を多角化してゆきました。

現在一般消費者がよく知るサービスでいうと、台湾の大手ショッピングセンター「大潤發」や上海のコンビニエンスストア「喜士多便利超商(C-Store)」なども傘下にあります。

 

9位:蔡明忠(総資産額:約43億米ドル)

蔡明忠(年月—)は、台北市生まれであり、富邦金融グループの会長です。弟に蔡明興がいます。

建国中学(台湾No.1の高校)を卒業し、1978年に国立台湾大学法学部を卒業。1979年にはアメリカのジョージタウン大学で法学修士号を取得しています。

1981年に帰国し、国泰産物保険(後に富邦産險と改名)に海上保険業務部部長として入社し、その後、富邦グループ内の多くの企業で経験を積んでいきました。

1999年には富邦グループ副総裁に就任し、富邦ホールディングス設立後の2001年には副会長兼最高経営責任者に就任し、父親の蔡万才が亡くなった2014年以降は富邦ホールディングスの会長を務めています。

 

9位:蔡明興(総資産額:約43億米ドル)

蔡明興

蔡明興

蔡明興(1957年6月—)は、台北市の生まれであり、富邦金融グループの会長です。兄に蔡明忠がいます。

国立台湾大学商学部(工商管理課程)で学士号を取得し、ニューヨーク大学のスタンフォード・ビジネス・スクールで修士号を取得しています。

富邦金融グループ創業家の蔡家の一員であり、富邦金融グループの会長、富邦人寿(生命保険会社)の会長、台湾大哥大(通信会社)の取締役、香港富邦銀行の副主席でもあります。

超級バスケットボールリーグ(SBL)の台湾大雲豹の代表兼会長及び富邦勇士の会長も務めました。

 

最後に

今回は字数の関係で上位10名のみのご紹介となりました。

中国語で調べてみるとさらに多くの富豪が紹介されていますので、興味がある方は調べてみてください。

↓11位以降の富豪が紹介されている中国語サイトです。(2023年4月時点)

長春林書鴻首次榮登台灣首富!富比士台灣51大富豪 總資產縮水逾一成

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