今回は台湾に10年以上住んでいる私が台湾人の食事マナーについてまとめました。
特にビジネスの場では知っておくと便利なことだらけです。
ぜひ参考にしてみてください。
台湾人の食事マナーまとめ
①食事は位の高い人や客人から先によそってもらう
お店が中華料理屋(台湾料理屋)の場合、円卓席である可能性が非常に高いです。
円卓席では位の高い人や客人に先に料理をよそっていただき、それから円卓を回して残り物をよそうようにしましょう。
逆に、自分の方が位が高い時やもてなされる側の場合は料理を先によそうよう促されます。
その場合は遠慮なくよそってしまってOKです。
②料理は自分の目の前に回ってきてからよそう
円卓席では、料理を自分の目の前まで回してからよそうようにしましょう。
円卓を回さずに遠い場所にある料理をよそったり、他人がよそっている時に円卓を回してしまうのは失礼な行為です。
気をつけましょう。
③食事は位の高い人や客人より先に食べてはいけない
これは日本と同じなので間違うことは少ないでしょう。食事は位の高い人や客人より先に食べないようにしましょう。
逆に、自分の位が高い場合や自分が客人である場合は、乾杯を済ませたタイミングで先に食べてしまって構いません。
④乾杯は飲み干すことを意味する
日本で乾杯というと食事開始の合図を意味します。
しかし、台湾では(というより中華圏では)乾杯は読んで字のごとく「コップが空になるまで飲み干すこと」を意味します。
だから台湾人が「乾杯(ガンベイ)!」といってコップを持った時は、基本的には飲み干すと思ってください。
ただ、お酒を強要する人はいないので、ゆっくり飲みたい場合はその旨を伝えれば分かってもらえます。
⑤乾杯は食事中に何度も行われる
日本では乾杯は食事の最初に一回だけ行われます。
しかし、台湾では乾杯は食事中に何度も行われます。
これは中国語で「敬酒(ジンジオウ)」と言って、食事相手に敬意を払う行為です。
「乾杯の回数が多い=尊重されている」という意味ですので、笑顔でコップを掲げましょう。
もちろんお酒が弱い方は無理して飲む必要はなく、コップを掲げて「乾杯(ガンベイ)!」と言い、お酒は少量だけ口に含めばOKです。
⑥お箸はご飯やおかずに突き立ててはいけない
これも日本と同じなので間違えることはないはずです。
お箸をご飯やおかずに突き立てる行為は葬式や死を想起させます。
非常に縁起が悪い行為であり、特に年配者は気にする方が多いです。
お箸を一度置きたい場合はお碗に橋渡しするように置けばOKです。
⑦お箸で人を指してはいけない
お箸で人を指すのも非常に失礼な行為にあたります。
お箸を持ったまま会話をしているとつい箸が人の方向を向いてしまうことがあります。
会話を楽しむ時はなるべく意識してお碗を橋渡しするように箸を置いておくべきです。
⑧お箸を持った手でスプーンやおたまを持ってはいけない
これがどういうことかと言いますと、右利きの場合、右手で箸を握ったまま、右手でおたまを持ってスープなどをよそってはならないということです。
これも台湾では非常に失礼というか礼儀をわきまえない子どものような行為として認識されています。
おたまでスープをよそう場合はちゃんと箸をお碗の上に橋渡しするように置いてそれからおたまを握りましょう。
⑨食事は食べ残してOK!
台湾でもてなされた場合は基本的には食べきれない量が提供されると考えておいてください。
これは「客人のお腹を空かせてはならない」「満腹になった状態で帰っていただかないと失礼」という考えに基づきます。
台湾人は「客人が食べきれない=客人を満足させることができた」と考えるので、客人としては食べ残すのが正解なのです。
日本人の常識では「食べ残すのは失礼だ」と考えてしまうので、食べきれない量の食事が提供されたら驚いてしまうでしょう。
しかしここは焦らず、美味しい美味しいと言ってたくさん食べて最後は気持ちよく残せばいいのです。
(勿体無いので少し心が痛みますけどね笑)
最後に
今回書いたことは台湾人だけでなく他の中華圏(中国、香港、シンガポール)でも気をつけるべきです。
気持ちよく食事できれば商談もうまくまとまります。しっかり覚えておきましょう。