2023年 台湾十大ニュース!総統立候補者、卵不足、明揚工場火災

コラム 台湾

2023年 台湾十大ニュース!総統立候補者、卵不足、明揚工場火災など

 

先日、台湾ヤフーが『2023年 台湾十大ニュース』を発表しました。

台湾では有名なニュースでも、日本には伝わっていない出来事が多々あります。

よって、今回は皆様に台湾社会の今を知っていただくためにも、この記事の内容を解説する形でまとめました。

 

台湾ヤフーが発表した『2023年 台湾十大ニュース』

①MeToo運動が全台湾に拡大し、性平等法の改正が加速

「Me Too運動」とは性被害を受けた人がSNS上で「私も被害者である」と表明する運動のことです。

2023年は台湾社会でも性被害の表明が相次ぎ、ついには法律を改正するまでに発展しました。

2023年7月には「性騷擾防治法(セクハラ防止法)」「性別平等教育法(教育に関する法律)」「性別平等工作法(労働に関する法律)」が改正され、処罰がより厳しくなりました。

 

②2024年総統選挙、藍白合破局、郭台銘が撤退宣言、三強の立候補

2024年1月に実施される中華民国総統選挙の立候補者が、2023年12月に確定しました。

立候補者は賴清德(民進党)、侯友宜(中国国民党)、柯文哲(民衆党)の3名です。

実は、この3名の立候補者が確定するまでは紆余曲折がありました。

当選最有力候補の賴清德に対抗するため侯友宜と柯文哲が協力し総統候補と副総統候補としてタッグを組むかどうか(結果は破局し別々に立候補することに)、富士康の郭台銘が立候補するかどうか(結果は立候補を辞退)など、多くの混乱が生まれました。

この様子は毎日のようにニュースで報道され、緊迫する対中関係も相まり(立候補者により対中政策も変わるため)、台湾社会を賑わせました。

 

③COVID-19が落ち着きを見せ、1197日間にわたる防疫指揮センターの活動が終了

台湾でも2023年からCOVID-19が落ち着きを見せ、1197日間にわたる防疫指揮センターの活動が終了しました。

台湾では毎日午後定刻にテレビにて防疫指揮センターが感染状況の報告をしていました。

防疫指揮センター(台湾政府)とCOVID-19の戦いが終結し、人々は防疫指揮センターに向けて労いの言葉をかけました。

 

④政府の徴税超過、全国民に6000元の支給

政府の徴税超過により、全国民に6000元が支給されました。

 

⑤外国メディアが台湾社会を歩行者地獄と指摘、議会が悪名を払拭するための法案を可決

英国メディア《CNN Travel》が台湾の交通事情の劣悪さを指摘し「歩行者地獄(living hell traffic)」と評しました。

国際的なメディアが英語で報道したことにより、台湾国内でも交通事情を問題視する動きが加速しました。

その結果、台湾政府は交通ルールと罰則の厳格化に関する法案を可決させました。

 

⑥卵不足によるパニックが発生、農業部長の陳吉仲が辞任

2023年、台湾では卵不足が発生し卵の価格が高騰しました。

これにより政府農業部長の陳吉仲が辞任する事態へと発展しました。

 

⑦杭州アジア大会で19の金メダルを獲得、ローラースケートで韓国を抑えての金メダル獲得が感動的な瞬間として報じられる

台湾(中華台北チーム)は杭州アジア大会で19の金メダルを獲得しました。

なかでもローラースケートで韓国に勝利し金メダルを獲得した瞬間は多くの台湾人に驚きと感動をもたらしました。

 

⑧新北市の幼稚園が園児に薬物を摂取させ、台湾中を震撼させる

2023年6月、新北市の幼稚園が園児を落ち着かせるため薬物を摂取させていたことが発覚しました。

ある保護者が園児が家庭内で自傷行為を起こしたり情緒不安定(怒りやすい)になっていることに気づきました。

病院で園児の身体を検査したところ、微量の「フェノバルビタール」および「ベンゾジアゼピン類」など台湾で三級管理薬品とされる成分が検出されました。

これにより複数の保護者が幼稚園に対し訴訟を起こし、幼稚園は休園となり、多くの児童が転園する事態へと発展しました。

 

⑨市民裁判員制度が正式に導入、司法制度が変革される

市民裁判員制度が導入されました。

 

⑩明揚、工場火災で10人が死亡、113人が負傷。労働安全の問題が露呈

ゴルフボール受託生産最大手、明揚国際科技(ローンチ・テクノロジーズ)の屏東科技園区(屏東県)にある工場で大規模な火災が発生しました。

明揚国際科技は上場企業であり、2022年の売上高は35億9800万台湾元(約1700億円)であり過去最高でした。

 

台湾ヤフーが発表した『2023年 台湾で話題になった10の人物』

以下は同記事内で発表されていた「2023年 台湾で話題になった10の人物」です。

  1. 2024年大統領選の3候補者:賴清徳、侯友宜、柯文哲
  2. 鴻海グループ創業者:郭台銘
  3. NVIDIAの創業者でありCEO:黄仁勳
  4. イスラエル首相:ベンヤミン・ネタニヤフ
  5. 佛光山の開山宗長:星雲法師
  6. 中国国家主席:習近平
  7. 新竹市長:高虹安
  8. 中国の前国務院総理:李克強
  9. 前農業部長:陳吉仲
  10. イギリス国王:チャールズ3世

 

台湾ヤフーが発表した『2023年 台湾で話題になった国際ニュース』

以下は同記事内で発表されていた『2023年 台湾で話題になった国際ニュース』です。

  1. ハマスとイスラエルが戦争状態に陥り、世界の政治経済に影響を与えました。
  2. 福島の核廃水放出に対して、アジア各国から強烈な反発がありました。
  3. ChatGPTのユーザーが急速に増加し、親会社内での対立が注目されました。
  4. 世界中で銀行危機が発生し、世界金融が不安定になりました。
  5. 6月から8月にかけての記録的な高温で、2023年は人類史上最も暑い年となりました。
  6. ワグネル・グループの反乱が24時間で終結し、指導者が墜落して亡くなりました。
  7. 世界中で強い地震が発生し、5万人以上が亡くなりました。
  8. バイデンと習近平が会談し、緊張した米中関係を緩和させました。
  9. ハワイの山火事により100人以上が命を落とし、気候変動の脅威が激化していることが指摘されました。
  10. Twitterのシンボルである「青い鳥」が廃止となり、正式にXとして生まれ変わりました。

 

参考元:回顧2023年台灣10大新聞:Metoo連環爆、藍白合破局、黃仁勳三度旋風訪台

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