台湾マーケットを知るための台湾コラム。今回は台湾における結婚状況・事情(費用、しきたり、件数の変化)についてのご紹介です。
※以下金額が出てくる箇所は、1元=3.5円とします。
【目次】
台湾人の結婚の流れ
台湾人の結婚の流れは日本人と異なります。
一般的には、以下①→②→③の流れで話が進みます。
①提親
提親とは、新郎新婦と家族が顔合わせをし、結婚について話し合うことをいいます。
この際、八字と呼ばれる運勢を見て、新郎新婦の相性や結婚の日時を調べます。
八字は台湾人にとって重要なものであり、相性が悪い場合は最悪破談になることもあると聞きます。
八字に問題ないことが分かってやっと、結婚予算について話し合うことができます。
- 喜餅(友人や親戚に送るお菓子の詰め合わせ)の予算
- 聘金(結納金)の予算
- 結婚式の予算
などなど、結婚にかかる様々な費用について確認します。
(予算については以下でご紹介)
②訂婚式
台湾では伝統的に、結婚式を「訂婚」と「結婚」の2回行います。
一言でいえば、訂婚は新婦側の友人や親戚のためのパーティです。
新郎側は親戚のみの出席であり、ここで喜餅を新婦側に渡します。
ただし、近年は訂婚を省略し、以下の結婚式のみを行うカップルが多いと聞きます。
伝統的なしきたりを省き、シンプルに済ませようとする流れがあるのです。
③結婚式
結婚式は、新郎側の友人や親戚のためのパーティです。
訂婚を省いた場合は、結婚式で新郎側と新婦側を全て招待します。
※役所への届け出はどのタイミングでもOKです。
予算
①喜餅(友人や親戚に送るお菓子の詰め合わせ)
通常、喜餅は1個400〜800元程度(1400〜2800円)であり、新郎側が費用を負担し、新婦側の友人や親戚に配ります。
仮に、1個500元の喜餅を50個用意する場合、1回の結婚で必要な喜餅の値段は
500元×50個=25,000元(87500円)
となります。
また、台湾の各都市には喜餅専門店があり、高級菓子店のような店構えをしています。
- 郭元益
- 伊莎貝爾
- 御倉屋
- 舊振南
- 禮坊
- 奇華
以上は台湾の大手喜餅専門店であり、大きな街の駅前や繁華街には必ずあります。
なお、一般的に、喜餅の箱は豪華な外見をしており、しっかりと包装されています。
喜餅は新郎側から新婦側への贈り物であり、ここでお金を渋る人はほとんどいません。
②聘金(結納金)
聘金(結納金)の額は家庭によって様々です。
台湾の結婚情報サイトによると、北部で平均12万元〜36万元(42万円〜126万円)、南部で平均で12万元〜16万元(42万円〜56万円)となっています。
参考:https://www.wswed.com/knowledge/2616.html
③結婚式
結婚式の予算はピンキリです。
海外の教会、ホテル、伝統的なテントスタイル(流水席)などなど、形式により値段は様々です。
また、結婚アルバムや料理のランクによっても様々です。
ざっくりと平均すると、1組につき10万元〜50万元(35万円〜175万円)の範囲に収まります。
参考:https://verywed.com/magazine/vo24.html
台湾の婚姻数
以下は、ここ数年の婚姻数になります。
2019年(4月まで):44,455組
2018年:135,403組
2017年:138,034組
2016年:147,861組
2015年:154,346組
2014年:149,287組
参考:https://www.moi.gov.tw/chi/chi_site/stat/chart.aspx(中華民国内政部統計処より)
5年ほど前の台湾の婚姻数は15万組前後だったものが、ここ数年は14万組を割って13万組台となっています。
なお、台湾の婚姻数は2021年〜2026年の間に9万〜11万程度まで減ると言われています。
これは現在の婚姻数より30%ほど少ない数字であり、晩婚化や少子化が原因と考えられます。
未来のことなのではっきりとしたことは言えませんが、減少傾向にあることは間違いないでしょう。
参考:https://support.weddingday.com.tw/145/(結婚情報サイト「W幸福補給站 – 婚禮人要團結」より)