ハロウィンもついに“中国進出”?

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ハロウィンといえば、知らない日本人はおそらくいないくらい人気の季節イベントでして、秋の風物詩としてお馴染みになっています。特に渋谷をはじめ、日本各地に毎年恒例にイベントを開催したり、多くの人が集まったりして、“大盛り上がり”を見せてくれました。さらに、海外でもしばしばニュースになっていたことは言うまでもありません。またそれが故に、わざわざ日本のハロウィンを狙って来日する観光客も多くなっています。その中に中国人の観光客数ももちろんいました。しかし、近年の中国の大都市などでも、「ハロウィン」の色が濃くなっていると見られます。伝統的な中国と西洋風ハロウィン、という奇妙なコラボレーションは、一体どのような効果が生じるでしょうか。今回のコラムでは、主に最近大人気のハロウィンスポットである「広州長隆歓楽世界」を例に、中国の「チャイナハロウィン」を紹介していきたいと思いますので、気になる方は、ぜひ最後まで見ててくださいね〜!

1.チャイナハロウィンの特徴

 中国語では、「ハロウィン」が「万聖節(ウァンシェンジェ)」と呼ばれています。本来、中国は儒教の影響で、「怪力乱神を語らず」という文化があったため、妖怪や鬼などが縁起の悪いものとして見られてきました。しかし、科学が発展し、迷信などがなくなり、ハロウィンも少しずつ中国人若者の視野に入ってくるようになっています。また、中国では古くから「清明節」や「中元節(鬼節)」などが存在しているため、ハロウィンとは異なる伝統イベントであるものの、「ハロウィン」との類似性も否定できないので、現在中国でも「ハロウィン」が年々盛り上がりも見せていることを理解できなくもありません。広州や上海など大都市はもちろん、近年では中堅都市でもハロウィンイベントを開催するようになりました。

 しかし、同じくハロウィンだといっても、中国とヨーロッパのと違うところが存在しています。欧米のハロウィンといえば、宗教的な色が濃厚ですが、中国の方はどちらかとういうと、単純に仮装を楽しむイベントとして認識されています。ここにおいては、多かれ少なかれ日本ハロウィンの影響を受けているのではないかと思います。一方、日本ハロウィンとの違いもあります。それは何かというと、日本のハロウィン仮装は恐怖を感じさせるものもあれば、単純なコスプレもあるというのに対し、中国のハロウィン仮装は、上述した「清明節」や「中元節」、および中国における「鬼」のイメージの影響で、恐ろしい格好をするのが主流になりました。つまり、「チャイナハロウィン」は欧米ハロウィンから由来して日本ハロウィンの影響を受けながらも、中国らしさを保つ「恐怖な仮装」を楽しむホラーイベントだと言っても過言ではありません。

2.2020広州歓楽世界におけるハロウィンイベント

 先ほど、チャイナハロウィンについて簡単に述べさせていただきましたが、ここからは、具体例をあげながら、より詳しく説明したいと思います。
 近年中国各地でハロウィンイベントを開催するようになっていますが、「広州長隆歓楽世界」に行われているハロウィンイベントが若者の中で、大注目を集めました。以下はそのハロウィンイベントを中心に、「チャイナハロウィン」をご紹介していきます。

1)期間限定のチケットの値引き

 ハロウィンと遊園地のコラボレーションは珍しいことではありませんが、ハロウィン期間に合わせてチケットの値下げを行うのは、日本でなかなか見れない風景じゃないかと思います。
 長隆歓楽世界は広州の有名な遊園地として知られています。普段であれば、チケットの価格は199元(約3,271円/1円=0.06で換算/以下同様)ですが、ハロウィン期間になると、さらに求めやすい価格に値下げされます。中国の「本地宝」(各地域の情報を検索できるサイト)によると、去年(2020年)、長隆歓楽世界のハロウィン期間は:10月9日〜11月8日で、その間のチケット価格は以下の通りです。

○10月09日〜10月16日:99元(約1,627円)
○10月17日〜10月23日:129元(約2,120円)
○10月24日〜11月01日:149元(約2,449円)
○11月02日〜10月08日:129元(約2,120円)

10月9日からの一週間、100元という半額以上の値下げが実施されたのは、おそらくちょうど中国の大きい行事である「国慶節」の直後で、丸一週間の休みを過ぎた人々がほとんど職場や学校に戻り、遊園地に遊びに行く人が少ないと予想されたからです。また、ハロウィンの一週間も50元の値下げもあり、これを今時の言葉でいうと、行くしかありません。笑

2)10箇所のお化け屋敷&ハロウィンパレード&パフォ-マンスライブイベント

 どんどん値上げして行くディズニーと比べたら、ハロウィン期間におけるチケットの値下げがもう嬉しすぎますが、もっと考えられないことが入園後に待っています。それは何かというと、10箇所もの期間限定お化け屋敷が設置されており、さらにハロウィンパレード、そしてハロウィンライブパフォーマンスが見られます!さすが超人気ハロウィンスポットです、色々考えましたね。以下はこの長隆歓楽世界のハロウィンの三つのポイントをご紹介させていただきます。
 まず、長隆歓楽世界では、通年のお化け屋敷は設置されておらず、ハロウィンの時だけ営業するようにしています。その上、その期間限定のお化け屋敷の数がなんと10箇所にも増加してきました。突如現れる亡霊、血まみれな廃墟、様々な悲鳴など、五感が完全に支配される恐怖を体験することができます。さらに、だた鬼から逃げる、という一般的なお化け屋敷ばかりだけでなく、下図の図5のように、現れてきたキョンシー(スタッフさんが演じる)を光線銃で打つ、という今の若者で流行っているシューティングゲーム要素も取り入られているため、入園者にも新たなお化け屋敷体験を与えることができて、呆れずに全てのお化け屋敷を楽しんでもらうことも可能です。

(図1)画像:広州長隆歓楽世界HP /以下同様 https://www.chimelong.com/activity/wsj/gw.html

(図1)画像:広州長隆歓楽世界HP /以下同様 https://www.chimelong.com/activity/wsj/gw.html

図2

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図8

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 続いて、ハロウィンパレードに関しては、ヨーロッパからの豪華で巨大な12台のフロートが、期間中に1日2回園内を一周しちゃいます!イケメン吸血鬼や、危険なオオカミ男、さらに奇妙な幽霊など、多くの恐ろしいキャラクターも毎日登場して素晴らしいパフォーマンスを披露してくれます!

画像:小紅書@旅行体験師_大琳

画像:Weibo/@Oo妖妖o /以下同様

画像:Weibo/@Oo妖妖o /以下同様

 動画もありますので、ぜひ!56秒から見てね!(最後に多少変なニュースが混じっていますが、それを全然無視してください!笑)

 最後に、長隆歓楽世界におけるハロウィンインベントのクライマックスだと言っても過言ではないライブパフォーマンスである「電音節」で、入園者が盛り上がります。クラブミュージックでゾンビダンスや、花火、照明など、現在の中国人若者の中で人気の「蹦迪(クラブで踊ること)」形式で、入園者全員の心を掴みます!

引用:小紅書@旅行体験師_大琳

画像:小紅書@Miyaaa

画像:馬蜂窝(旅行サイト)http://www.mafengwo.cn/i/21033127.html?static_url=true

 言葉ではその盛り上がりを表現するのがなかなか難しいので、興味のある方はぜひ以下の動画をご覧ください!

https://www.youtube.com/watch?v=MagTqrOkYUs
(2019年広州長隆歓楽世界ハロウィン「電音節」)


(広州長隆歓楽世界ハロウィンゾンビダンス)

3)入園者の仮装&メイクサービスの無料提供

 ハロウィン期間では、入園者は仮装して来る人が大勢います。そのクオリティも日本並みに、一目見るだけでゾッとするほどよくできています。もちろん、定番のゾンビや鬼花嫁もいれば、中国特有のキョンシーや、観音菩薩などもいます。

画像:小紅書@燃烧的大棉花(左)/@Miyaaa(右)

画像:小紅書@辣弟胖丁(左)/@HomemadeDynamite(右)

しかし、ハロウィンメイクができなくても、長隆歓楽世界のハロウィンを楽しむこともできます。長隆歓楽世界のハロウィンイベントでは、入園者にハロウィンメイクをするというサービスを無料で提供しています。人数の関係もあるので、本格的なハロウィンメイクができなくても、簡単なメイクをしてもらえるだけでも、テンションが全然違ってきます。無料メイクがあれば、もちろん別料金でもっとハイクオリティのメイクをしてもらえるサービスもありますので、お財布とよく相談してから、無料か有料かのメイクをしてもらいましょう!

画像:捜狐(ポータルサイト)以下同様https://m.sohu.com/a/117131605_405121

4)イケメンNPC軍団

 長隆歓楽世界のハロウィンイベントには色々な特徴がありまして、全部紹介したらきりがないので、最後に最も特徴的なところをご紹介します。それが何かというと、ハロウィン期間中に、“鬼”が入園者を追う、そして入園者が “鬼”を追いかける、という奇妙な現象が起こります。「うん?」と思ってしまいますよね。その奇妙な現象は一体どういうことかというと、それは以下のようなことです。
まず、“鬼”が入園者を追うというのは、そのままのことです。長隆歓楽世界では、スタッフさん全員にハロウィン本格的メイクや仮装が施されます。その上に、入園者にハロウィンを存分に楽しんでもらうために、入園者を追いかける専任スタッフも配置しています。特に夜になると、“鬼”がさらに活発になり、ノリのいい入園者に会うと、“ハロウィンマラソン大会”になるのも珍しくないのです。笑
それでは、入園者が“鬼”を追いかけるというのは一体?…それは簡単にまとめると、長隆歓楽世界はたくさんのイケメンボランティア(以下はNPCと言います)を募集し、“イケメン鬼さん”軍団を組んだのです。そして、彼らとのツーショットが可能になっています。もう分かりいただけましたでしょうか。

画像:小紅書@小张杂货铺(左)/@Miyaaa(右)

画像:小紅書@小张杂货铺(左)/@Miyaaa(右)

つまり、入園者がイケメンと写真が撮りたくて、追いかけているのです。イケメン鬼さん軍団が中国のSNSで人気になり、それが目当てで来園する人も多くいました。結局、「長隆歓楽世界にいるイケメンたち」がみんなNPCという風に思われるようになったようです。故に、園内の中で、よく“イケメン鬼さん”が入園者に追われれる風景が見られるのです。遊園地やテーマパークといえば、メインターゲットは女性であることは否定できませんので、この施策はそれをさらに特化しました。さすが長隆歓楽世界です、本当に色々考えましたね。

画像:「広州長隆ハロウィン/NPCだと思われた体験」@Alex Xu
(上図は、NPCだと勘違いされたイケメンが同じく入園者である人々に囲まれて写真撮られた瞬間の画像です。)

3.まとめ

  長隆歓楽世界では、この数年間「ハロウィンイベント」を欠かさずにやってきました。もちろんハロウィンだけでなく、2021年の春節に合わせて春節イベントなども行いました。また、広州という大都市だけでなく、中堅都市とかでもホラーイベントを開催したりしています。ハロウィンという西洋のイベントがあまり流行っていない中国では、かなり人気を集めました。特にコロナ以降、海外に行けなくなってしまった状態において、こういったイベントがさらなる注目を集めました。これを機に、ハロウィンを含む、多くの行事イベントが中国国内でさらに大勢のファンを獲得できるのではないかと思います。
 中国のハロウィンイベントはいかがでしたか!少しでもご参考になれば幸いです!ではまた〜!(yami)

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